AAAAAA さん
こんにちは。
異変を気づかせる経営コンサルタントの福島清隆です。
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本日のテーマは「 ”真摯さ”という誤訳 」です。
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そしてこれは「誤訳」であるとともに、上田氏の
「イノベーション」であった。
このことがなければ、日本でドラッカーがこれほどまでに
愛好されることは、決してなかったと私は思う。
「ドラッカーと論語」 安富歩 P238
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かなり躊躇いましたが、今回は相当に背伸びして、
上記の著書のP232からP244までの要点をまとめます。
我が家号「SILマネジメントサポート」の「I]
は「integrity」の最初の「i」です。
これまで、「integrity」= 「真摯さ」
分かりやすく「誠実さ」ということにしておこう。
と、考えていました。
「学者脳」の方にはそんな安易な解釈は許されない
のでしょう (苦笑)
内容が難解なので、ここでは簡潔に記すのみにします。
別途、
https://www.sil-ms.jp/56014.html
をご確認いただければ幸いです。
ドラッカーの翻訳は、「上田惇生」(あつお)氏のものが
現在では一番出回っていると思います。
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「それゆえ、上田氏が「真摯」と訳したのは、単純な誤訳
と言うことはできない。
それは意図的な意味のすり替えである。
上田氏は、アメリカ社会とは全く異なった日本社会で、
”integrity of character"を要求するようなドラッカーを
広めることはできない、と直感したのであろう。
ドラッカーをヒットさせ、その思想を広めるための
イノベーションがこの誤訳であった。」
「とはいえ、上田氏が見抜いたように、この日本社会に
”integrity of character "という極度に西欧的な
倫理に基づいたドラッカーは、機能しない。
文化的基盤が違いすぎるのである」
「論語」に基づくドラッカーへ。
「そしてドラッカーのサイバネティックな倫理観は
「論語」の倫理に近い。というより、その影響下に
形成された。
というのが私の考えである。
その倫理の根幹が「仁」である。」
「組織のマネジメントを目指すことは、それ自身が、
最終的に東アジアの伝統の古い基本的な価値たる、
仁義礼智忠信孝悌を、再編成した基礎の上に、新しい
秩序が現れることを示している。
ここにこそ、日本の、そして東アジアの、ひいては
世界の未来がある、と信じるのである」
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上記URLと本文だけではまだ不十分と思われますが、
ご関心のある方は、同書のP232からP244を熟読いた
だければ、内容の深さをご理解いただけると思います。
それはそれとして、英語圏がnativeで、在住の日本文化
にも造詣の深い、例えば、ロバート・キャンベル教授
のような人物に、「integrity」の訳語として、何が
相応しいか、聞いてみたいものです。
AAAAAさんは、ドラッカーと論語に相通じるもの
があると聞いて、納得されるでしょうか。
今回のアモリ通信は私にはちょっと難し過ぎましたが
それでも、ドラッカーと論語は無理のない範囲で、
生涯学び続けようと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
AAAAAさんの幸運な日々を祈念します。