【アモリ通信160:物流ロボット】   20180516

 
福島清隆 さん

こんにちは。

キャッシュフローコーチ &
   リスクマネージャーの福島清隆です。
本日のテーマは「 物流ロボット 」です。
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  LOGI-BIZ  月間 ロジスティクス・ビジネス
 特集 物流起業家
    世界の起業家たちは何をみているか
    スタートアップが仕掛ける物流革命
              2018年3月号
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今回は、上記月刊誌の中から「物流ロボット」
の部分を中心に取り上げてまとめてみます。
LOGI-BIZは物流専門の月刊誌です。
内容的に大企業・中堅企業が対象になるような
印象の強い専門誌と思われます。
中小零細企業にはなかなか応用しにくい感が私には
ありますが、物流はまずは大きな枠で考えないと
プランを立て難い分野でもあると思います。
業界の大きな流れと、今後の変化について考えてみ
ます。
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〇 世界の企業家たちは何をみているか
  GROUND   宮田啓友 社長
・自動車産業を見れば未来が分かる
・物流はこれから装置産業化していく
・アマゾン・ドット・コムは2017年の決算で
 約160憶ドルの物流費を計上した。
・その中から物流サービスを差し引いた約72憶
 ドル(日本円で約8千億円)を物流に投資した
・その膨大な資金を何に使っているのか?
・基幹センターの建設ー>通過型のリージョナル
 センターの整備ー>ラストワンマイルへの取り組
 み
・行きつく先は「物流の自前化」

・中国のアリババもアマゾンと同じ戦略
・同社の昨年の発表
 今後5年間で1千億元(約1兆7千億円)を投じ
 中国国内は24時間、越境ECは72時間以内に届
 けられる自社物流網を構築する。

〇アマゾンやアリババは「物流ロボット」をベース
  にオぺレーションを組み立てている。

・物流ロボットの世界市場規模は現状で約6千億。
 今後数年間で2兆円まで拡大すると予想される。
・物流ロボットへの応用は、次世代型自動車から恩
 恵を受けている。
 センサーは自動運転車。バッテリーは電気自動車
 の開発が進んだことでコストが下がった。
 歴史的に見ても物流の設備、マテハン技術は常に
 自動車産業の技術開発から恩恵を受けてきた。
・物流における従来のマテハン機器と根本的に異な
 る点。
 スマートフォンを例にとると分かり易い。
 スマートフォンは購入後も頻繁にOSが更新されて
 機能が進化していく。
 物流ロボットもこれと同じで、導入されている
 システムを常に更新することで進化を続けている
・(事例)
 パレット積みの荷物を搬送する同社の「OTTO」は
 従来の自動搬送車(AGV)と違って、レーンはもちろ
 ん、何のマークもない場所で、自分で経路を判断
 し、障害物を除け、自律移動する。
 作業員と同じスペースで働く共存型であり、フォ
 ークリフト作業を代替する。
 トラックから降ろしたパレットを所定の場所まで
 運ぶ工程が自動化される。
・R社の共存型ロボット
 小型の自律搬送車にかご用の荷台を搭載したシン
 プルな構造だが、作業員と同じエリアで一緒に働
 く共存型で、既存の倉庫にそのまま導入できる。

〇ユーザーが物流設備を購入する時代はもはや過去
 のものになろうとしている。
 ソフトウェアがどんどん更新されて、その結果と
 して性能が上がっていく設備に、減価償却を適用
 するのは無理がある。
 物流設備は利用する時代になった。
 「設備投資」から「運営費」への転換だ。

〇オープン型プラットフォーム
 「インテリジェント・ロジスティクス」を
 GROUND社は目指している
 物流施設内の各フロアーの作業の進捗は、KPI
  を視覚化したダッシュボードでリモート監視で
 きる。
 もはやセンター長を各センターに配置する必要は
 ない。
 オフィスにいながら1人で複数のセンターを管理
 することができる。 
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ピ-スピッキングの自動化
・MUJINは産業用ロボットの制御システム開発を行
 う2011年設立のベンチャー企業。
・アーム型ロボットによるピースピッキングを可能
 とするAI制御のロボットコントローラーを独自開
 発。
・AIによる自律動作の実現によってティーチング方
 式では困難だったアーム型ロボットによるピース
 ピッキングが可能になった。
 同社のコントローラーは基本的にどのメーカーの
 アーム型ロボットでも制御することができる汎用
 型。
 つまりMUJINのコントローラーをつなげば、どん
 なロボットであってもピースピッキングが可能と
 なる。

〇同社PR&HRマネージャー
「物流分野については今後さらに力を入れていきた
 いと思っている。
 現場の省力化は物流業界における最大の関心事。
 EC市場の拡大などを背景に物流の需要はこれから
 も確実に伸びていく。
 しかし、現場で働く人が足りない。
 だからロボットの需要は確実にある。
    (中略)
 機械化を前提とした物流センターの設計といった
 コンサルティングにも取り組んでいきたい」
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「ドローン物流」を世界に売り込む
・プロドローン  2015年設立 名古屋市
 国内随一の産業用ドローンメーカー。
・2016年に世界で初めて2本のロボットア
 ームを持つ大型ドローンを開発。
・米ラスベガスの産業用ドローン見本市で発表
 し大反響を呼んだ。
・アーム1本の最大耐荷重は約10キログラム
 最大飛行時間は30分と高機能。
・物流への応用も期待できる画期的な機体。
・2017年には自動操縦で長距離の荷物が配
 送可能なヘリコプター型ドローンを生み出す
 など、物流を意識した製品開発に注力してい
 る。
・まだ新しい分野だけに、万が一機体にトラブ
 ルが発生した場合の安全対策やUTM(ドロー
 ン管制)との連携といった課題は存在する。
・しかし、ドローン物流は必ず実現できる。
 将来は非常に大きな市場になることが予想さ
 れる。
・日本発ドローン物流を海外で広めるための取
 り組みが同社(プロドローン)で加速してい
 く。
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物流の自動化はどうしても生産現場に近い方か
ら進むという考え方が私にはあります。
事実そうでしょう。
逆に、消費者に近い段階ほどなかなか難しい。
速い話、コンビニの配送センターの仕事はどこ
まで自動化されているのでしょうか。
梱包からバラで商品を取り出し、棚に並べ、
棚から必要な商品のみを必要数だけバラで取り
出し、配送用の籠の中に順序良く詰め込む。
店舗ごとの配送用の籠を車に積み込み、ドライ
バーはルートごとに店舗への配送に回る。
店舗ではドライバーが該当の籠を手降ろして、
コンビニの倉庫に預ける。
店舗では店員が、手作業で商品を棚に並べる。
最後は客の人間様が自分の手で商品を棚から選
んで手にするか籠に入れてレジに向かう。

この一連の流れは、理屈では単純ですが、果た
して、これを全自動化できる時代が来るのでし
ょうか。

化石世代と揶揄されても仕方がない年齢の私で
すが、長年、物流業界に身を置いた「経験」で
は、どうしてもその固定観念を捨て去ることが
できません。

まぁ~そんな野暮なことを言っていていては、
いつまでたっても時代は変わりませんからでき
る部分から可能にしていくのが現実的な話でも
あります。
映画「エイリアン」に出てきた、「人間かロボ
ットか区別がつかないロボットが誕生しない限
り無理」という私の脱線理論をここでもしつこ
く唱えるのはやめときます (苦笑)

もっとも、そういう時代はモノの陳列の在り方
あるいは、食生活や買い物そのものの在り方が
根本的に変わっていることでしょう。

話を本筋に戻すとして・・・・・・
自動車産業の発展成長に支えられて、物流業界
の機械化、自動化も飛躍的に変わっていくと思
います。
それでも、数十年はラストワンマイルでの肉体
労働的な人手不足を解消するような機械化、自
動化は本格的にはまだ難しいと私はみます。
(運送のラストワンマイル。
 商品が最寄りの配送センターから顧客への配
 達地点まで移動する道のりのこと、つまり荷
 物受け渡しまでの最後の区間を指します。)

しかし、間違いなくある分岐点では、生産性向
上があらゆる産業分野に浸透し、人間の手作業
は画期的に少なくなる時代が来るのでしょう。
が、それはかなり先のことで、30年先の
   「シンギュラリティ」
よりもっともっと先のことだと私は個人的に思
っています。
(シンギュラリティとは。
 人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点
 (技術的特異点)。または、それがもたらす世
 界の変化のことをいう。)

物流ロボットに限らず、介護ロボット、ロボッ
トの受付(これはハウステンボスの変なホテル
で既に実現)ロボットナニガシの如く、あらゆ
るロボットがこれから出現してくることでしょ
う。
しかし・・・「しかし」の多い男ですが‥汗、
ロボットにハートがない限り、根本的なものは
何も変わらないような気がするのですが、どう
でしょうか。
 

福島さんはロボットの出現によって、
人間の考え方も根本的に変わっていくと思われ
るでしょうか。
 

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。
 

最後まで読んでいただきありがとうございます。
 

福島さんの幸運な日々を祈念します。
 
 
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SILマネジメントサポート 代表  福島清隆
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