【アモリ通信417】 黒化する世界

◎◎さん(^^♪

こんにちは。

SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
ジョガーFの福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「黒化する世界」です。
タイプは異なりますが他界した「長谷川慶太郎」
に変わって「北野幸伯」から国際情勢他を主に
学ぶようにしています。


 黒化する世界  
 民主主義は生き残れるのか?

 プーチンのウクライナ侵攻、
 習近平の拡張主義の内在的論理を抉る!

北野幸義伯 育鵬社 1700円+税

はじめに
第1章 前黒化時代
第2章 連鎖黒化
第3章 白の逆襲
第4章 黒vs白の戦争
第5章 黒化勢力の「核」中国の未来


第5章 黒化勢力の「核」中国の未来

● ウクライナ戦争の負け組、勝ち組

・エネルギー価格や食料価格高騰によるインフレ
こういう現状を見ると、「世界全体がウクライナ
戦争の負け組」といえるかもしれません。
・ロシアは、「自業自得」な負け組といえるでし
ょう
・アメリカはウクライナ問題で二つの業界が儲かっ
ている。一つは、エネルギー企業。もう一つは、
軍事企業です。とはいえアメリカ全体が勝ち組
とはいえない。 
・習近平は「台湾に侵攻したら、自分もただでは
すまない」と認識しているだろう。そういう意味で
はアメリカは、中国に強力なシグナルを送ること
に成功している。
・日本は、インフレで痛み。2022年4月、前年同
月比で2.5%上昇した。他国と比べると
「まだマシ」といえる。
 (最近でもまだマシなのでしょうか? 私見です)

●ウクライナ戦争、最大の勝者は中国

・まず、アメリカの中国バッシングがおさまった。
・日米欧はロシアに厳しい制裁を科している。
中国は「漁夫の利」でこれまで通り貿易を続け
ている。
・「強い立場」になった中国は資源輸入で大幅
な値下げを期待できている。
・ロシアに「人民元決済」を要求する。そうなると
「タダ同然で」ロシアの資源を輸入できて、なお
かつロシアを「人民元圏」に取り込める。
・欧米日の自動車メーカーはロシアへの輸出を停
止した。ロシア人は中国車を買うしか選択肢が
ない。
・ロシアは資源を激安で中国に輸出し、あらゆる
商品を中国から輸入せざるを得ない。ロシアの
立場はずっと弱いまま。

●国家ライフサイクルで見る中国の未来

・国の体制については、前の体制からの移行期
(あるいは混乱期)→成長期前記、成長期
後期→衰退期とわけることができる。
・中国の国家ライフサイクルは日本から30年遅
れている。
・1960年代、
日本は「安かろう悪かろう」で急成長
30年後の1990年代
中国は「安かろう悪かろう」で急成長
・1970年代、
日本は「世界の工場」と呼ばれるようになった
30年後の2000年代、
中国は「世界の工場」と呼ばれるようになった  
・1980年代、「ジャパン・アズ・ナンバー1」
といわれ、誰もが「日本の時代が来る」と
確信していた。
30年後の2010年代、
世界中の人々が「中国の時代が来る」と確信
していた。
・問題はここから
1990年代、日本は「暗黒の30年」に突入
した。
*ということは、30年後の2020年代、中国は
 「暗黒の30年」に突入するのではないか?

●恒大ショックは、日本のバブル崩壊に匹敵

●深刻な少子化問題が中国の発展を妨げる

・2020年は1200万人、2021年は1062万人
でした。出生数が6年間で724万人減ってい
る。別の言葉で言うと、41%減っている。
これは大変なことでしょう。

●中国の2020年代は、日本の1990年代より
ひどいことに

・中国には「選挙で政権が交代するシステム」が
存在しません。ですから、習近平と共産党が
景気悪化の責任を負うことになります。
・結局、暗黒時代に突入した中国は、「共産党
の一党独裁体制崩壊」まで進むと思われます。

●習近平の「共同富裕」政策が中国経済を破壊す

・中国共産党の一党独裁による「正統性」
 1.中国共産党が「中華人民共和国を建国した
   」という正統性
 2.「中国共産党の一党独裁体制のおかげで、
    中国は、世界一の経済成長を成し遂げた」  
   というもの (きわめて疑問だが・・・)
   この正統性は揺らいでいる。
 3.もうひとつの正統性を確保すること
   「中国は、悪質な敵に囲まれている。敵から
    国を守れるのは、習近平と中国共産党だけ
    だ!」という正統性
   「経済の正統性」から「安全保障の正統性」
   に移行しつつある。
   2020年から「戦狼外交」という言葉が流行っ
   ている。これはアメリカだけではなく、あら
   ゆる国に対して、外交的にも軍事的にも「強
   硬姿勢」をとることを指します。これは成功
   しているといえるでしょう。
   もう一つの正統性が「経済を復活させること
   」そこで登場したのが「共同富裕」という
   政策。

●共同富裕とは

・「みんな一緒に金持ちになりましょう」
・公平な社会の実現に向け、経済格差の是正に取
 り組む
・「共同富裕は社会主義の本質的な要求」
・「万民平等で、皆豊かな社会を創ること」
・「高所得者層や企業に対して社会への還元を促
  す」
・「金持ちから奪って、貧しい人にわけよう」
・「強者を弱くすることによって、弱者を強くす
  ることはできない」(イギリスのサッチャー
  首相)
・「文化大革命の再来か・・・!中国経済を揺る
  がす「共同富裕」という強権発動」
・高所得者の有り余る財産を、低所得層に回そう
・毛沢東が「共同富裕」を実現するために行った
 のが、「大躍進政策」であり「文化大革命」だ
 った。
・毛沢東が実権を握った1976年まで、中国は全く
 発展しなかった。
・毛沢東が死に、鄧小平が指導者になり、資本
 主義を導入し、日米と良好な関係を築き、
 もらえるものは全部もらうという方針になって
 から中国経済は急成長を開始した。
・江沢民、胡錦涛は鄧小平路線を忠実に引き継
 ぎ中国経済は急成長を続けたが、習近平は鄧
 小平の功績をまったく認めておらず、毛沢東を
 崇拝している。
・習近平が目指したのは、鄧小平路線の継続で
 はなく、毛沢東路線の復活。
・習近平は「戦狼外交」で中国の敵を増やし、孤
 立への道をひた走っている。
・「共同富裕政策」で、中国の誇りだったBATH
 を弱体化させ、経済を停滞させている。
 (BATH:バイドゥ、アリババ、テンセント、         
  ファーウェイ)
・習近平は「自滅への道」を驀進している。

●白化勢力と黒化勢力の戦いの行方は?

・2008年
・アメリカ発「100年に1度の大不況」が起こり
「アメリカ一極時代」は終わった
・2009年から世界は「米中二極時代」に突入
・2015年、「AIIB事件」が起こった
 イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、 
 オーストラリア、イスラエル、韓国など、
 いわゆる親米諸国がこぞって中国主導の国際
 金融機関「AIIB」に参加した。
・ここに至って、アメリカは、ようやく最大の敵
 が中国であることに気づいた。
・2018年10月、ペンス演説から「米中覇権戦争」
 の時代がはじまった。
・2020年から2021年にかけて「連鎖黒化現象」
 が起こる。ベラルーシ、ロシア、ミャンマー、
 アフガニスタンへと広がり、「真っ黒」になっ
 たロシアが白化をめざすウクライナに侵攻した
  白化(民主主義)勢力である欧米日は、一体
 化してウクライナへの支援を続けている。

◎ 白化勢力と黒化勢力の戦いの結末は
どうなるのでしょうか?

・これは「白化勢力」が勝利するでしょう。
・かつて世界は「赤化勢力」(共産主義勢
力)が存在していた。
・赤化勢力は、まず東欧諸国が「俺たちは
白化したい!」とごねたところから崩壊した。
・1998年にはベルリンの壁が崩れ東欧民主
革命(この本的にいうと東欧白化革命)
が起こった。
・そして1991年、”ラスボス”ソ連が崩壊し、
赤化勢力は、ほぼ消滅した。ポイントは、
「”ラスボス”が崩壊して、赤化は終わった」
という点です。
・中国は1970年代末、リアリストの鄧小平
が共産主義を捨て、資本主義化することで
生き残った。鄧小平、江沢民、胡錦涛の
3代にわたって、欧米と友好関係を保ち、
高度成長を実現した。
・しかし、習近平は「中国の夢」を叫ぶ
民族主義的独裁政権をつくった。そして
中国は「黒化勢力の”ラスボス”」になった
・黒化勢力のナンバー2のロシアは現在、
ウクライナで侵略戦争を行っている。
ロシアは戦闘に勝つかもしれないし、
負けるかもしれない。しかし、戦争に
勝ったとしても、地獄の制裁は続き、
ロシア経済はボロボロになっていく。
ロシアの戦略的敗北は不可避です。
・そして次は黒化勢力のラスボス中国の
番がやってきます。しかし、中国の力は
年々衰えていくのです。

◎ ラスボス中国の体制が変わり、中国が
「白に向かう黒」になるとき、黒化勢力
は崩壊するでしょう。


じっくりと丁寧に読んでほしい本書ですが、
正に結論は、
◎ ラスボス中国の体制が変わり、中国が
「白に向かう黒」になるとき、黒化勢力
は崩壊するでしょう。
だと思います。

日本は今、ロシア、北朝鮮、中国の脅威に
晒されているといっても過言ではないと私は
思っています。
しかしそれでも、私を含めたほぼ全員の日本
人が、毎日を平和ボケで暮らしていけるありが
たさというかシアワセでノーテンキな日々です。

もちろん、まさかまさかの危機はゼロではありま
せんが、ロシアが崩壊し、中国共産党が崩壊し
北朝鮮はとっくに崩壊し、まがりなりにも世界中
が白化勢力(民主主義国家)になるまで、
日本はこれらの国(政権)と政治の世界では
「仲のいいフリ」をしていくしか、少なくとも
まともなケンカはしてはならない、といったとこ
ろだろうというのが私の感覚です。
 評論家は好き勝手に言いたいことを言いますが
実際に実務を背負っている人間は、どの世界でも
大変です。

◎◎さんは、
・ロシアは戦闘に勝っても、経済はボロボロで
 崩壊する。
・ラスボス中国の体制が変わり黒化勢力
(独裁主義)は崩壊する。

この2点について、現実にそうなるであろうと
思われますか。

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

 
 
 

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