【アモリ通信408】 経営倫理とリスクマネジメント

◎◎さん(^^♪

こんにちは。

SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
ジョガーFの福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは
  「経営倫理とリスクマネジメント」です。


川柳・標語で学ぶ
 経理倫理とリスクマネジメント 

 “リスク発生時の対応” P85~P104

著者  白木大五郎  

 発行所  企業リスク研究所 
      1400円 + 税


 リスクマネジメントは、”お堅い”テーマであり、
企業経営に浸透させるのはなかなかハードルの高
い分野です。しかし、その重要性は多くの経営者
が理解されているハズです。
 リスクマネジメントに関する書籍は難解なものが
少なくないように思います。
 今回は、比較的ページ数が少なく、”読みやす
い”、”取り組みやすい”書籍から、「リスク発生時
の対応」についてポイントをご紹介します。


第1章 企業リスクを取り巻く環境
第2章 不祥事への経営責任に対する最近の動向 
第3章 職場におけるコンプライアンス管理
第4章 リスク発生時の対応
第5章 企業経営とリスクマネジメント


第4章 リスク発生時の対応

〇 リスク対応上の基本的姿勢

① 露見して、大問題になる前に極力「先制攻撃
  」をかける(隠す姿勢は最悪)
  初期対応の良し悪しが、天国・地獄の分かれ
  道!

② 迅速なる「リスク対策本部」の設置と
  「情報管理の一元化」を図る
  (専門の対応チームとめんばー選定)

● 無用の混乱防ぐには 情報窓口 一元化

③ 現在起きている事実、自称を極力多く集める
  (事実確認と情報収集)
  正確な事実と情報収集が、リスク対処の
  第一歩!

④ マスコミ対応は「正直、誠実、オープン」を原則
  とする(誠心誠意で好感を与える)
  誠実・真摯な対応が、災い転じて福となす!

⑤ トップが陣頭指揮を執る「部下任せは厳禁」
  「現地・現物・現認」が重要!
  (記者会見 判るトップの  危機意識)

〇 記者会見での不適切発言事例

1.遊園地/社長
  メーカーから何時までに部品を交換せよとの
  指示はなかった。 部品交換不実施について

2.ファンド/社長
  金儲けがそんなに悪いことですか

3.ホテル/社長
  時速60㎞規制を若干オーバーしてしまった
  ようなもの(違法改造。翌日、発言撤回、
  陳謝)

4.鉄道/幹部
  置石が原因かもしれないという情報もある

5.公団/幹部
  かずら会は新聞報道で初めて知りました

6.乳業/社長
  私は寝てないんだ!(会見後食い下がられ)
  君それは本当か?(席上で事実を知らされ)

7.マンション/社長
 自分も被害者。許可の国県も責任がある

8.親会社/社長
  なぜ上場したのかわからない
  (子会社の上場の理由を質問されて)

9.鉄道/社長
  通常の取引だった(総会屋との取引)

10.昇降機メーカー/幹部
  自社製品は世界トップシエア、品質も優秀
  保守に問題があった(事故責任)

11.湯沸器メーカー/会長
  製品に欠陥も、表示上の問題もなし
  改造を前提に設計していない(自己責任)

12.自動車/社長
  知らなかった。愕然とした (会見席上で
     リコール隠しを部下から知らされて)
13.食肉製造/社長
  業界も悪い。安いものばかりを求める消費者
  も悪い(責任追及されて)

14.食品販売/会長
  ご先祖様に申し訳ない(責任追及されて)
 
15.不動産/常務
  (当時は)関係する法律がなかったので抵触  
  しない(汚染等重要事項の不告知について)

16.自動車/常務
  感覚の問題で安全上問題はない
             (事故原因)


〇 不祥事記者会見での一般的注意事項

1.記者会見を無事に終わらせることを第一に、
  感情的にならずに、常に正直で誠実な態度を
  心がける。

2.記者会見での公表事実関係については、必要
  に応じて事前にシナリオを作り、会見場での出
  席者間に齟齬の無いようにしておく。

3.記者会見では、基本的にはメインスピーカーは
  一人に絞り、他の者は特に質問を受けた場合
  以外については積極的に発言しない。

4.記者からの質問で、事実と明らかに間違って
  いる場合で、当方への影響が大きいものについ
  ては「一言補足説明させていただく」と断った上
  で、ポイントを簡潔に述べる。

5.責任転換や自己弁護のみの印象ををもたれる
  ような発言は避ける。安易な時期や憶測に基
  づく発言は厳に慎む。

6.記者会見場にはQ&Aの資料は持ち込まない。
  (カメラで写されたり、その資料をください
   と要求されることがある)

7.基本的に一問一答を原則に、発言内容は
  極力シンプルニ事実のみを述べる。

8.再度のしつこい突っ込み質問に対して、Q&A
  に則り、再度簡潔に繰り返し説明する。

9.挑発的な質問、ひっかけ質問、特殊な専門
  的質問に注意する。特に仮定の場合の質問
  、機密情報・セキュリティに関する質問には特
  に注意する。

10.言葉使いは丁寧に、服装は地味に、表情
  も冷静に、誠実な態度で、出席者の方をキチ
  ンと見ながら答える(派手な服装や装身具、
  あぐら、片肘、ポケットに手を入れる等は
  厳禁)


〇 不祥事対応でやってはいけない事項

1.責任を他に転嫁しない
2.問題の原因を推測しない
3.自己保身のメッセージを出さない
4.巻き込まれるかもしれない人を非難しない
5.メディアに責任があるような言い方をしない
6.答えをでっちあげない(正直・誠実・迅速)
7.損害を最小に食い止めようとしない
8.政府や地方自治体の調査を妨げない
9.偽って誠実な振りをしない
10.消費者を犠牲に位して会社の利害を優先し
  ない


〇 リスク対処心得”8イング”

1.「冷静に 謙虚に事実を ヒアリング!」
2.「率先し 現地・現物 ルッキング!」
3.「CSR 視点重視で シンキング!」
4.「徹底し 原因・対策 ドリリング!」
5.「隠さずに 正直・迅速 オープニング!」
6.「初期対応 決め手は公表 タイミング!」
7.「着実に 対策・実践 ドッキング!」
8.「危機感を 全員共有 ドゥ-イング!」


知人の白木大五郎氏の書籍のごく一部を紹介させ
ていただきました。

私はリスクマネジメントについては、同氏の書籍
の購入と「リスク対策.COM」への有料会員登録
を薦めています。

いずれにせよ、リスクマネジメントは経営理念の
浸透と同じように、地道にじっくり取り組んでこそ
成果が上がっていくものだと思います。

それはさておき、
〇 記者会見での不適切発言事例
についてはどう思われるでしょうか。

決して大企業のトップや幹部に限った話ではなく
組織で「上」にいる人で、日ごろから「下」から
忠告等を受けることの少ない人は、自分を過信し
て鷹揚な態度になってしまう人が少なくないように
思います。

〇 不祥事対応でやってはいけない事項
〇 リスク対処心得”8イング”

この2つを全社的に念頭に入れるよう社内教育が
徹底されてあれば、その企業は必ず伸びると思う
ものの、「なに言ってんだ・・・」と軽くあしらわれる
のが現実ではないでしょうか。

決してそんなことはありませんか?

頭の痛い話です。

◎◎さんは、「リスクマネジメント」
や「リスク発生時の対応」というテーマに対して、
日頃から何某かの取り組みをされておられるで
しょうか。

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

 
 
 

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