【jyogar教授のアモリ通信366】   柳井 正   20220525

◎◎さん(^^♪

こんにちは。

SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「柳井正」です。


ロングインタビュー

柳井正 ファーストリテイリング 会長兼社長

自分たちの存在価値は何か。
根源を考え抜けば、成長に向かう

日経トップリーダー  2022.3
P14~~P21


柳井正

1949年、山口県宇部市生まれ。71年早稲田大学院
政治経済学部卒業。ジャスコ(現イオン)に入社
72年、宇部に戻り、父親が創業した小郡商事(現
ファーストリレイリング)に入社。84年、「ユニ
ーク・クロージング・ウエアハウス」(現ユニク
ロ)を広島市に開業し、人気となる。同年社長。
94年広島証券取引所上場。97年東証2部上場、99
年1部に。2002年会長、05年会長兼社長に復帰。


〇 普通の服屋さんと違って、根源的なところに
  興味があった

● バックミラーを見るな

ー-バブル崩壊から30年、長らく日本経済は低迷
しています。柳井さんのように世界で戦おうとす
る創業タイプの経営者がもっと大勢登場していれ
ば、今の日本は違った姿になっていたかもしれま
せん。日本は何百年と会社が続けば主産される老
舗大国ですが細く長く続くだけではどうかと最近
よく思います。

柳井
 成長意欲のない老舗はおかしいですよ。経営者
とオーナー(株主)はそれで良くても、何のため
に会社は存在するのか、世の中にちゃんと貢献を
しているのかという点がはっきり分からないなら
果たしてその会社で働く人はどうなのでしょうか

同様に、株式上場後に会社売却する経営者は相変
わらず多いが、それもおかしいよね。上場で功な
り名を遂げたとでも思うのか。上場は一過程で、
そこから本番でしょう。経営者の個人保証が外れ、
上場がブースターの役割を果たして事業を拡大で
きる。 うちの会社もそれで大きくなれたのです

ー-最近資本主義が、回らないと言われるよにな
ったのは、経営者の成長意欲の低さが原因ですか

柳井
 多くの日本企業は「バックミラー経営」をして
いると思います。自分たちが成功している姿を見
て、その繰り返しばかりをする。そこに改善はあ
ってもイノベーションはない。過去を見ていては
新しいことは生まれないのです。それは当たり前
のことです。

多くの経営者は成長したいと思っていないような
気がします。成長しようと思ったら、過去を振り
返るのではなく、前に向かって具体的な行動をし
ないといけないけれど何もしていないでしょ。
特に日本の中小企業は、継続することばかりを考
える。

日本は世界と繋がっているのです。もっと世界に
出ようと思わないといけない。でも、みんな成長
に重きを置かないし、同調圧力も強い。最近は昔
よりも、継続していればいいと考える傾向が強く
なったと感じますね。
 同じことの繰り返しで一生を終えて、意味があ
るのですか。

● 僕には目標がなかった

ー-誰かが言ってましたが、死ぬときに多くの人
が後悔するのは「あのとき挑戦しておけばよかっ
たな」ということらしいです。

柳井
 そうでしょうね。うちの会社はもともと宇部市
の商店街にありましたが、今では日本全国、どこ
の商店街もすっかりさびれています。生きること
に必死だったけれど、成長しようと思わなかった
からです。みんな生きることしか考えておらず、
挑戦しない

商店街にいた頃の僕は、このままではいつか潰れ
るという危機感があった。「危機感くらいあるよ
」と言う人がいるかもしれませんが、では、あな
たは行動していますか。僕も20代の頃は毎日、
一生懸命に仕事をやっていたけれど、ちっとも成
長しなかった。どうしてなのだろうと思いました
  
 転機は30過ぎた頃に、『プロフェッショナルマ
ネージャー』(ハロルド・ジェニーン著)という
本を読んだことです。自分は何をしたいのか。
まず、それを定めることが経営だと、そこに書い
てあった。

当初、僕には目標はなかった。どこに向かうのか
、行き先を決めていなかった。同じ服を毎シーズ
ン売って、同じことをするばかりでした。でも、
生きるために一生懸命に頑張っていれば、自然に
将来が開けてくるものではないのです。目的意識
を持つことで、初めて将来に向かう行動につなが
る。

同じ頃、香港に行きました。現地の服屋さんはそ
れぞれ工場を持っていて、製造小売りをしている
 さらにそれを世界中に売っていることに驚きま
した。 日本では黙っていても問屋が服を持って
きてくれますから、全然違った。

よし、自分たちも服を作り、国境を越えて売ろう
 そして世界で店舗展開していくためには、株式
上場が必要だ。上場は会社の「成長を売る」とい
うことだから、もっともっと成長にどん欲になら
ないといけないぞ、と。自分の行き先が決まった
のです。

〇 売り上げを3倍にするたびに会社をがらりと
  取り換えよ

● 企業成長の3倍ルール

ー-中小企業の経営者は「儲けようと思っていな
い」とのことでしたが、さすがに儲けようと思っ
ていない人はいないのでは・・・・

柳井
 会社はマネジメントとイノベーションが組み合
わさることで、初めて成長します。けれど、上場
企業も中小企業もちょっと成功すると「これで出
来上がり」みたいな錯覚に陥る。売り上げが3倍
になったら、会社をがらりと全部取り換えるくら
いでないとうまくいかないにもかかわらず、です

僕が親父から継いだとき(1984年)、会社の売り
上げは1億円ほどでした。それから3億円、10億円
30億円、100億円、300億円、1000億円、3000億円
1兆円と伸ばすたびに、会社の中身をすべて変え
てきました。本当に儲けたいと思っている経営者
はそれをやる。

バックミラーを見てばかりで、切り替えられない
経営者は儲ける気がないのです。すると会社は縮
小均衡していく。これが「企業成長の3倍ルール」
です。

〇 本気で会社を成長させたいら、社長の給料は
  少なくていい

● 年収1000万円だった

ー-中小企業経営者の中には、社長自身が給料を
たくさんもらわないと、いざというときに会社に
資金投入できないし、株を相続するときの原資も
蓄えないといけない。だから、社員の賃金はなか
なか上げられないのだという人もいますが、それ
についてはどう考えますか。

柳井
 そんなのウソですね。会社の安定のためならば
内部留保として蓄えればいいじゃないですか。僕
は中小企業の頃、自分の年収は1000万円と決め、
むしろ社員の給料を上げました。社員の給与をし
っかり上げないと、中小企業は成長しません。

ー-1000万円とは、それはまた少ないですね。

柳井
 株式上場するまで、ずっと1000万円でした。
それ以上もらっても税金(所得税)で結構もって
いかれるし、そもそも、そんな資金の余裕もなか
ったですから。経営者が自分の収入を上げるため
に経営したら、会社が潰れるものです。そういう
経営者は、自分の会社のことを個人商店だと思っ
ているんでしょうね。

宇部は昔、炭鉱で栄えましたが、石炭から石油に
エネルギーが変わる中で、炭鉱は衰退しました。
商店街にあった店は軒並み、客足が途絶えた。僕
はそういうことを実際に見てきていますから、中
小企業は成長して収益性を上げな限り、いつか必
ず潰れると分かっている。成長のためには社長の
給料は少なくていいいのです。

死ぬときに後悔のない人生だったと胸を張れるく
らい、経営者は事業に真剣に向き合うことが必要
ではないでしょうか。

〇 インタビューを終えて

(前略)

94年の私は、ユニクロは「衣料のディスカウント
ストア」を目指していると思っていた。当時、自
社企画商品が既に9割を占めていたのも、価格を
安くするためだろうと。でも、柳井さんはどちら
かというと内向的な性格で「経営者向きではなか
った」とメディアで語っている。そんな人が世界
的な経営者になれたのは、根源的なことを考え続
けたからだというのも、今回よく理解できた。経
営者に限らず、世界と深く向き合うことが、人間
のエネルギーにつ名がるのである。


多くの経営者は成長したいと思っていないような
気がします。成長しようと思ったら、過去を振り
返るのではなく、前に向かって具体的な行動をし
ないといけないけれど何もしていないでしょ。
特に日本の中小企業は、継続することばかりを考
える。

よし、自分たちも服を作り、国境を越えて売ろう
 そして世界で店舗展開していくためには、株式
上場が必要だ。上場は会社の「成長を売る」とい
うことだから、もっともっと成長にどん欲になら
ないといけないぞ、と。自分の行き先が決まった
のです。

株式上場するまで、ずっと1000万円でした。それ
以上もらっても税金(所得税)で結構もっていかれ
るし、そもそも、そんな資金の余裕もなかったで
すから。経営者が自分の収入を上げるために経営
したら、会社が潰れるものです。そういう経営者
は、自分の会社のことを個人商店だと思っている
んでしょうね。

(私見)

私は柳井正氏を特に好きという訳ではないのです
が、しかし、中小企業を国際企業にまで育て上げ
た経営者には皆、関心がありますので、柳井氏も
正にその中の一人です。

「僕には目標がなかった」「経営者向きではなか
った」というのは意外なというか信じならない発
見でした。 しかし、目標を持ってからの行動が
正に凡人と違っていたということなのでしょうか

給料は中小企業の社長は1000万円でいいと。

今回、別な特集で、ある高名な大学教授が、
(相続税を考えると)仮に50歳の社員に年収
1000万円程度を支払っていれば、50歳の経営者
は5000万円相当の報酬を受け取っても悪いこと
ではないと思っています。

と、説いています。

その考え方が間違っているとは決して言いません
が実績のある経営者というか事業家と学者の違い
だなと私は感じます。皆様はどう思われますか。

他にも流石だなと思う点がありますが割愛しまし
た。

◎◎さんは、柳井正氏が好きですか、嫌い
ですか。どちらでもないですか。

中小企業の社長の給料は1000万円でいい。
社員の給料を上げていく。
この考え方をどう思われますか?。

実際問題として、オーナー経営者なら会社経費を
正当に使える部分も少なくないだろうし、人事的
な工夫も可能と、ワタクシゴトキは勘繰ってしま
うのですが・・・(苦笑)

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◎◎さんの幸運な日々を祈念します。


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