【jyogar教授のアモリ通信363】 キーエンス    20220504

◎◎さん(^^♪

こんにちは。

SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「キーエンス」です。


特集 解剖キーエンス
人を鍛える最強の経営

日経ビジネス 2022.2.21  P8~P31


キーエンスという会社は名前だけ知っています。
それと、とにかく業績がいい会社らしいとのこと
しかし、自分の生活とは全く関係ない会社だし、
そんな会社があるんだ・・くらいの認識で(💦)

「人を鍛える最強の経営」

結論は・・・・・・

「直接営業」+(人材育成の)「4つの仕組み」    
           ロールプレイング
           外出報告書
           ニーズカード
           ハッピーコール
というところかなと思いました。

今回は、全34頁から気になる部分を転載します


〇 キーエンスの実力

時価総額  14兆4708億円 (3位)

1位 トヨタ自動車   37兆8099億円
2位 ソニーグループ   15兆8644億円

平均年収
  キーエンス       1751万円
  三菱商事        1678万円  
  野村ホールディングス  1414万円
  ソフトバンクグループ  1404万円
  東京エレクトロン    1179万円
  ソニーグループ     1044万円
  トヨタ自動車       858万円

自己資本比率        95.2%

1人当たり売上高       約8700万円

売上高営業利益率      55.4%

現社内取締役の就任時の平均年齢  41歳

〇 キーエンスの主な製品

・ハンディーターミナル
・PLC(プログラマブル・
       ロジックコントローラー)
・画像寸法測定器
・3Dロボットビジョンシステム

〇「1000本ノック」が会社を支える
  ロープレで磨く提案力
  妥協を許さず高稼働

4つの仕組みを日常的に繰り返す
 
 ロールプレイング
   上司や部下を顧客と想定し商談に備える
 外出報告書
   アポの時間や内容を分単位で記入
 ニーズカード
   商談で見出した「生」のニーズを商品
   開発に送る
 ハッピーコール
   上司が部下の商談フォローで顧客先に
   電話

〇接待厳禁  キーエンスの豆知識

① ワイシャツは「白」
② 顧客との接待飲み会は禁止
③ 「スターバックス」持ち込みNG
④ 「飲みに行くぞ」もNG
⑤ 「近くまで行くのでお伺いします」
⑥ 「なんで?」 「目的は?」
➆ スケジュールは1分刻み
⑧ 新入社員も「上座」に陣取る
⑨ 会話は「さん」付け 丁寧語
⑩ 高給取りでも「部活」カバン
⑪ 部下の電話」を上司が「モニター」
⑫ 「ハッピーコール」は不幸の電話?

〇 滝崎名誉会長
 「自分がいなくても組織が回るように」

「付加価値」を重視するキーエンスの経営哲学は、
約20年前からほぼ一貫している。
 創業者で取締役名誉会長の滝崎武光氏が2003年、
日経ビジネスに語った言葉は今なお色あせていない

キーエンスの営業の特徴は、1974年の設立時から
一貫する直販体制だ。この点について滝崎氏は
「付加価値の高い商品を作ることを追求してきまし
たが、カタログだけでは当社の商品の良さは分かっ
てもらえない。商社に頼んでも開発者の意図を正確
に顧客に伝えられないでしょう」と、2003年のイン
タビューで指摘した。
 
 さらに滝崎氏は「我々の営業マンは本当によく勉
強しますよ。商品開発の発売1ヵ月前くらいから、
技術者が講師になり何度も勉強会を開きます。発売
後も「この説明では上手く理解してもらえない」と
顧客の声を持ち帰って、また試行錯誤を繰り返しま
す」とも述べ、他社との泥臭さの違いを強調した。

カリスマ経営者とされる滝崎氏だが「カリスマと
いうとすべて自分で決済するイメージがありますが
そうではなくて、権限を委譲して考え方を伝えて現
場と一緒に考えないと良いアイデアは生まれない」
と否定。そのうえで「創業当時から自分がいなくて
も会社が回るようにずっと考えてきました。管理職
にも自分がいなくても組織が回るように」と常に話
しています」と述べている。

滝崎氏は現在も取締役を務めるが、経営執行の第
一線からは離れているとみられる。世代交代は着実
に進んでいると言えそうだ。当時も「私を含めて古
い人が新しい人の仕事の邪魔をしていないのか、と
気になるのです」と述べていた。

滝崎氏は本社のあちこちで化石のオブジェを置き
過去への執着を断ち切ろうとしてきた。「付加価値
を生み出すのは技術やサイエンス。キーエンスに過
去は不要です。ですから社史も作りません。私が年
をとって懐古趣味になったら個人として作るかもし
れませんが、会社として過去を振り返っては絶対に
ダメです」。

経営課題についてこう述べた。「繰り返しになり
ますが、付加価値のある次の商品をどう生み出すか
。これが気がかりですね。顧客から欲しいと言われ
る前に、潜在的なニーズを満たす商品を出せるかど
うか。実は、これもあまり心配していないんだけど
強いて言えばね(笑)

余裕すら感じさせる受け答えだ。過去最高の連結
営業利益をたたき出した21年4~12月期決算を見る
限り、滝崎氏が約20年前に挙げた課題はクリアして
いるように見える。


冒頭にも述べましたが、キーエンスという会社
は会社名を知っていて、とにかく高業績の会社
なんだというくらいで、そうそう、とにかく技術
系の会社なんだ、くらいの認識でした。今でもそ
うですが。

まして、正直なところ、創業者の「滝崎武光」と
いう人物は初めて知りました。
 あまり世間の表舞台に出ることは好まない人物
なのかもしれません。

それでも・・・・・・
『過去最高の連結営業利益をたたき出した21年4
~12月期決算を見る限り、滝崎氏が約20年前に挙
げた課題はクリアしているように見える。』

なんという素晴らしい現実でしょう。

「自分がいなくても組織が回るように」

超一流の経営者にもいろいろなタイプがいます。

永守重信、柳井正、孫正義。
ワタクシ如きが軽率に論じるレベルの経営者では
ありませんが、しかし、彼らの唯一の懸念は、
「後継者」ではないでしょうか。

なかなか自分を越せる経営者にバトンを渡すこ
とは難しいように思われます。
 事実、自分のポストを自分以外に後継した、し
ようとしたが、結局は自分が復帰して、結果とし
て見事に業績を回復させた。それはそれで見事で
す。
 しかし、それではいつまでたっても自分を越せ
る人物には出会えないでしょうし、自分が完全に
去った後の組織は、「長期衰退」を免れないのか
もしれません。

「俺についてこい。絶対君主。業績は抜群」
企業経営のあり方の一つとして、結果が一番大切
ですから、それはそれで評価していいと私は思い
ます。が、それでは長期的に限界があります。

稲盛和夫氏はどうでしょう。彼も同じように、自
分が率先垂範し、先頭に立ってバリバリ働くこと
を、第一義的に推奨する経営者と思われます。

ただ、永守重信氏、柳井正氏、孫正義氏と違う
ところは、後継者をしっかり育て上げているとこ
ろかもしれません。それは、同氏なりの経営哲学
をしっかり、後継者に授けることに成功している
からかもしれません。

滝崎氏は、上記の4名に比べると、知名度では
明らかに「劣る」というとご本人に失礼ですが、
実際同氏を知らない人は多いと思います。

しかしながら、長年、企業として髙業績を維持
し、しっかり人材も育っているという現実は、も
っともっと、大企業から中小零細企業まで、他企
業が素直に同社から学ぶべきかもしれません。

「自分がいなくても組織が回るように」

この言葉に、今回は経営の神髄を感じました。

ただし、あくまでも取締役として今でも実質的に
組織の頂点に君臨されておられる方でしょうから
役員、幹部、一般社員への影響力は「絶大」なの
ではと、私は勘ぐってしまいます。もちろん、そ
れはそれで大いに結構なことだと私は思います。

多分、社長人事や役員人事での人事権も手放なさ
れているようなことはないと推察するのですが、
実際はどうなんでしょう。

そういう意味では、本当に自分がいなくても組織
が回っていると言えるかどうか?

こんな意見が滝崎氏の耳に入ったら、余計なお
世話だとお叱りを受けることでしょう (💦)

◎◎さんは、キーエンスの創業者、滝崎氏
なる人物を御存知だったでしょうか。

彼のように、あまり世間の表舞台には登場せず
「自分がいなくても組織が回るように」という信念
を持ち、しかし、結果として長期間、高業績を維持
できており人材も育っているという現実をどのよう
に評価されますか。
 
 キーエンスが取り組んでいる業界だから可能であ
り、業界、業種、業態が違えば、そう簡単に同じよ
うにはいかない、とお考えでしょうか。

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

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