【jyogar教授のアモリ通信357】 日本を狙うスパイ  20220323

◎◎さん(^^♪


こんにちは。


SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「日本を狙うスパイ」です。

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 日本を狙うスパイ

 (第一次大戦後、混沌とする世界情勢の中で
  暗躍するスパイ)

 その実態と日本国内での恐るべき工作活動を
 描いた衝撃の書

  仙臺(ダイ)岩太郎  井東一朗 共著 

          経営科学出版 ¥980+税

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 悩ましいタイトルです。
 もっと平和な話題を、と言いたくもなりますが、
 アモリ通信の狙いの一つは「知らなかったことを
 知る」というものがあります。

 今回も驚くような情報が山ほどありますが、その
 なかのごくごく一部をご紹介します。

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 目次  序文         藤田西湖
     本書が出来るまで   仙臺(ダイ)岩太郎 
     まえがき       井東一朗

     上記3者の記載は総て「昭和十四年初夏」


 第一章 スパイの意義とその発達
 第二章 スパイの必要性とその対策
 第三章 スパイの種類とその特異性
 第四章 スパイはどんなことをするか
 第五章 スパイの使用する武器
 第六章 スパイの手腕と魔力
 第七章 スパイに弄ばされた日本婦人
 第八章 戦争とスパイの活動
 第九章 外国におけるスパイ実話
 第十章 日本がスパイされた実話
 第十一章 危なかった郵船日枝丸
 第十二章 スパイは日本を狙う
 第十三章 危ういかな銃後の日本
 第十四章 スパイ防止は国民の義務
 第十五章 スパイの面皮を剥ぐ
 第十六章 スパイを発見した日本娘(創作)
 第十七章 いかにしてスパイを防ぐか

 おわりに

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第十章 日本がスパイされた実話(P135~~P149)

(1) ゴルフ場の怪しい小僧

・スパイとして利用されるのは必ずしも大人だけで
 はなく、少年少女がスパイの手先に利用されるこ
 とは度々ある。
・外国においては少年少女は、なかなか油断ならぬ
 とされている。見るからにあどけない少年が、
 立派なスパイであったという例は度々ある。
 現に我が国のエライ人が、外国の少年にスパイさ
 れ、後でとんでもない目を見た事実がある。
・1923年、ワシントン会議を契機として、日英同盟
 は破棄された。
・日英同盟の破棄を非常に後悔した英国は、シナに
 おけるソビエトの魔手に対抗するため、日英秘密
 協定の締結を日本に提議してきた。
・それが成立の運びとなり、改定条約文と付属協定
 文を、英国に届けるのは特使に携行させるのでは
 なく、〇月〇日神戸出帆の箱崎丸に、特に厳封の
 うえ託送した。
・「同船は〇月〇日マルセイユ入港の予定であるか
 ら、現地に館員の中の適任者を派遣して、箱崎丸
 船長より受け取らせ、至急英国政府と必要な手続
 きを完了させてほしい」という意味の暗号長文が
 東京の外務省からロンドンの〇大使宛に飛んだ。
 かくしてその正文を受け取る適任者として、〇〇
 一等書記官が任命された。
・この頃すでにソ連政府は、早くもこの秘密交渉の
 成立に感づいたらしい模様だった。
・明日は○〇書記官が重大任務を帯びて、マルセイ
 ユに行くという前日、ロンドン郊外のゴルフ場で
 一回りして、芝生の上で一休みした〇〇氏は、絶
 対に信用の出来る落合書記官に、明日のマルセイ
 ユ行きの用向きを、芝生の上で漏らした。
・人気のないこの丘の上で、側に寝そべっていた球
 拾いのロシア少年が、全身の神経を集中して、
 じっと耳をすまして聞いていようとは、もちろん
 この二人は気がつかなかった。
・翌朝、○○氏は日本大使館の車で出かけ、大陸行
 の切符売り場で切符を購入した。
 そのとき、妙齢の美人と目が合った。あまりの美
 しさに胸を打たれたがどうすることもできなかっ
 た。 

(2) 絶えずつきまとう怪美人

・「ごめんあそばせ」
 購入した列車の座席で「タイムス」を読んでいた
 ときに、先程の怪美人から声を掛けられた。
 女尊男卑の西洋で、夫人から「ごめんあそばせ」
 と言われたら当然帽子を取って挨拶しなければ
 ならなかった。
・婦人からいろいろ尋ねられ会話が続いた。
・「さようでございますか、わたくし、ひょっとし
 たら、パリにまいりました都合で、マルセイユま
 で行かなければなりませんの」
・秘密任務を帯びて急いでいる、自分の目的地と
 同じではないか。馴れ馴れしく話しかけるこの
 美人こそ、さては淑女に化けた?・・・・
・別れるとき美人は、「またお目にかかれる機会
 を楽しみに、お待ちしています」と言った言葉
 を残して雑踏の中に消えて行った。
・その晩、急行でマルセイユに直行した。
 (ここからの描写は細かく書かないと分かり難
 いのですが、とにかく偶然にしては不思議な程
 例の怪美人と再々遭遇した)

(3)怪自動車内で昏睡す

・所を変えて会うこと3度。執拗に自分に目を付
 けている国際スパイ!?。条約正文を狙うソビ
 エトのスパイ団の一味か?・・・・・
・一方ロンドンの日本大使館では、重要な条約正
 文の到着日ということで、大使以下、緊張して
 ○〇書記官の帰りを待っていた。
 ところがパリの〇〇書記官からとして、「昨夜
 から急に発熱、大したことはないと思うが、任
 務の性質上、自重して一日静養し、明日予定通
 りの時間に帰館のお許しをこう」という意味の
 電報が届いた。
・こんな電報が先回りしているとは、夢にも知ら
 ぬ〇〇書記官は、無時ロンドンのヴィクトリア
 駅に着いた。しかし、大使館からの迎えの自動
 車はどこを見渡しても見当たらなかった。
・思案にくれている〇〇書記官の目先に、一台の
 ロールスロイスが停まって、立派な身なりをし
 た運転手が出てきて、慇懃に頭を下げ、
 「〇〇書記官でございますか?今日は大使館の
 自動車は、全部急用で出払ったとかで、私が大
 使の仰せにより、お迎えに参りました」
・駅から大使館までは15分くらいだった。
・自動車が動き出してまもなく、激しい眩暈が、
 ぐらぐらとかすめたかと思うと、急に気が遠
 くなって、それっきり〇〇氏はクッションに 
 倒れてしまった。
・「書記官・・・大使館に着きました」
 はっと気がつくと、ここは大使館の玄関であ
 る。〇〇氏は危うく倒れようとする足を踏み
 し、運転手の手にすがりながら、スーツ・ケ
 ースを抱きしめ、大使館の中に入って行った


(4)条約正文がただの古新聞
 
・「電報をよこしておきながら」、あまり無理
 をしちゃいかんな。〇〇君! 君は馬鹿に顔
 色が悪いじゃないか」
・「ええっ!電報・・・・?」
 〇〇書記官は幾度も強く偽電報であることを
 叫んだ。
・「ともかく条約正文を」
・「あっ、これは!・・・・・」
・紅白のリボンで結んである条約正文が、ただ
 の古新聞の一束に化けているではないか。
・〇〇書記官は、医者の診察により、強烈な麻
 酔剤を臭がされていたことがわかった。
・やがて回復した〇〇氏は記憶をたどった。
 やはりあの怪しい美人にやられたのだ。しか
 し、秘密にしていたマルセイユ行きの用向き
 が、どうしてあの女に?
・そうだ、あのゴルフ場で、あの時の「あいつ
 だ!」 いつも「閣下、閣下!」とつきまと
 っていた、あのときそばで寝そべっていた、
 あの小僧に違いない。いくら悔やんでもどう
 にもならない。 
・かのゴルフ場の球拾いの少年は、日本語に最
 もよく通じていた手練れのスパイの一員であ
 った。
・急報により英国外務省は、転倒せんばかりに
 驚き、スコットランド・ヤードは全機能を挙
 げて調べたが、ついに何ものもつかむことは
 できなかった。
・「日英秘密協定」は、普通の通商条約の方は
 新たに条約文を作り、その年の秋に正式に成
 立させたが、しかし重要な秘密協定の方は、
 協定の目的とする某国に知られてしまった以
 上、放棄するより他に仕方がなかった。
・この事があって以来、南シナにおける排英運
 動は、日増しに猛烈を極めるに至った。
 英国の困惑した事は推して知るべしである。
 だが、それを見ながら例の怪美人は、どこか
 でほくそ笑んでいた事であろう。

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 これは小説じゃないのか。事実にしても、かな
 り創作が入っているのではないか、と個人的に
 感じてしまいました。

 しかしそれでも筆者が伝えたいことに間違いは
 ないのではないかと思います。
 他の事例もご紹介したいところですが、 キリ
 がないので自重します。

 それにしても「スパイ大国、日本」とも揶揄
 されているようで、これでいいのか日本という
 のはこの方面でも大いなる課題に違いありませ
 ん。

 きっとスパイには住みやすく組みしやすい日本
 なのでしょう。

 なんとかならんものか・・・・・

◎◎さんは、日本にはスパイが沢山いる
と言われたら、実感が湧くでしょうか。

 大都会ならともかく、中堅都市以下の地方では
あまり関係ない話と思われるでしょうか。

ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

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