【jyogar教授のアモリ通信347】2022年の論点   20220112

 

 

◎◎さん(^^♪


こんにちは。


SILアカデミー 1on1 オンライン顧問
jyogar教授の福島清隆です。【専門は物流です】

本日のテーマは「2022年の論点」です。

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 文藝春秋  2022年の論点

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 まだまだ2022年は明けたばかりです。
 政治的な話題は回避して、経済、文化、医療に
関して、一部転載で纏めてみます。

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【経済】

トヨタが水素エンジンにこだわり続ける理由

      片山修 ジャ-ナリスト

・トヨタ自動車社長の豊田章男氏は、2021年5月22
日、23日、静岡県の富士スピードウェイで開かれ
た24時間耐久レースに。ルーキーレーシングの一
員として、開発中の水素エンジンを搭載した「カ
ローラ」で参戦、完走した。
 
・水素を使って走行する車といえばFCEV(燃料電池
 車)が知られる。水素と空気中の酸素を化学反応
 させて発電し、その電力でモーターを駆動させて
 走る。走行中にCO2を排出しないことから、究極
 のエコカーといわれている。トヨタはすでに
FCEV「MIRAI]を市場に投入している。

・これに対して、今回、章男氏らが走らせた「カロ
 ーラ」は、FCEVとは別の仕組みで駆動する水素エ
 ンジン車だ。ガソリンのかわりに水素を燃やして
 動力を得る。CO2はほとんど排出されない。利点
 は、ガソリンエンジンを転用できるところにある

          (中略)

 日本の電力は、欧州などと比べて火力発電の割合
 が高い。その日本のエネルギー事情でつくったク
 ルマは、製造時に多くのCO2を排出してしまうた
 め、輸出できなくなる可能性がある。そうなると
 1000万台の国内生産のうち、輸出の500万台が失
 われる。さらに「脱内燃機関」といわれれば、ほ
 とんどのクルマをつくれなくなる。自工の試算で
 は、2030年でもゼロミッション車の国内生産は
 200万台に満たないため、800万台以上の生産が
 失われることになる。そうなれば、自動車業界
 550万の大半の雇用を失う可能性があるのだ。

・日本のカーボンニュートラルに向けた現実解の
 一つは、水素社会の実現だ。枯渇が危惧される
 化石燃料に対して、水素は無尽蔵のうえ、リサ
 イクル性、クリーン性に秀でているからだ。

・化石資源の乏しい日本において、海外に依存す
 る石炭や石油の一部を水素に置き換えることは
 エネルギー自給率を高めることに直結する。た
 だし、水素を身近な存在として活用するにはま
 だ課題が多い。

・章男氏の水素エンジン車でのレース参戦の目的
 は、ガソリン車を禁止してカーボンニュートラ
 ル実現の選択肢を狭めるのではなく、水素をカ
 ーボンニュートラル実現の選択肢の一つに位置
 づけることだ。と同時に、水素の「つくる」「
 運ぶ」「使う」の課題を洗い出すためでもあっ
 た。

        (中略)

・トヨタはまた、人口30万人中核都市を基準とし
 た、水素社会の”モデル都市”の建設にも参加
 している。たとえば、福島県では、福島水素エ
 ネルギー研究フィールド(FH2R)が製造したグ
 リーン水素を活用した未来のまちづくりが進め
 られている。FH2Rの水素を燃料とするFCEVトラ
 ックを活用した物流システムの整備のほか、
 コネクティッド技術による運行管理、水素充填
 タイミングの最適化などのエネルギーマネジメ
 ントの実践は、その一例だ。この中核都市モデ
 ルの全国および世界への展開を抱く。

・章男氏のFCEVや水素エンジンへのこだわりには
 カーボンニュートラルに向けた水素社会の実現
 という大きなビジョンがあるのは間違いない。

 【文化】

天才・藤井聡太は、どこまで「将棋の神」に近づ
くのか

     勝又清和   棋士・七段

(記事の内容は既に古く、2021年末の時点で、
 藤井聡太は既に四冠です)

・藤井聡太が異次元の活躍を続けている。
 デビューから5年、通算勝率は8割を大きく超え
 2021年9月には叡王を獲得し、王位・棋聖とあ
 わせて史上最年少三冠となった。  

      (中略)

・2021年夏、棋聖戦の挑戦者には三冠(名人・
 棋王・王将)の渡辺が、そして王位戦の挑戦者
 には二冠(竜王・叡王)の豊島将之が名乗りを
 上げた。また、藤井自身が豊島叡王の挑戦者に
 もなって三つのタイトル戦を戦うことになっ
 た。

・当代最強とされる二人との対戦だけに、苦戦を
 予想した棋士も多かったが、藤井の成長は予想
 をはるかに超えていた。


・棋聖戦は3連勝で渡辺を圧倒する。そして豊島
 との戦いも王位戦は4種1敗で難なく防衛し、
 叡王戦も3種2敗で奪取した。渡辺に1勝もさ
 せず、それまで1勝6敗だった豊島を相手に7勝
 3敗という結果を残すとは、思ってもみなかっ
 た。その原動力となったのが「相掛かり」だ。

・藤井は三つのタイトル戦の先手番7局中4局で
 相掛かりを採用し、3勝1敗と結果を残した。
 ちなみに2021年2月に初めて先手で相掛かりを
 採用してからの成績は驚異の13勝1敗である。

       (中略)

・筆者は叡王を獲得した直後に藤井と話したが
 三冠になったことを喜ぶわけでもなく、指した
 将棋を振り返りながら、非常に冷静だった。
 このとき私は気がついた。藤井は盤上と人生
 両方に置いて「俯瞰」する能力が優れていること
 を。

・渡辺との棋聖戦では飛車をただで捨てた後、敵玉
 を仕留めて防衛した。豊島との叡王戦では自陣の
 片隅で眠っていた桂馬を活用するという、AIも
 予測しない手から奪取した。どちらも盤面全体を
 俯瞰していなければ思いつかない手だ。

       (中略)

・現在の藤井には八冠完全制覇へ、行く手を阻むも
 のは見えない。名人への挑戦だけは最短でも
 2023年4月からだが、2022年度中に残されたタイ
 トル全てを獲得しても私は驚かない。
 一番の敵はハードスケジュールだろう。2021年
 7月から9月にかけも異常な日程で対局をこなした
 が(23局で19勝4敗)、今後もこの状態は続く。
 しかも愛知県瀬戸市在住なので名古屋に出るにも
 30分はかかり、東へも西へも、どこに向かうにも
 遠征だ。今後体調管理が問題となる。

・注視すべきライバルはやはり、複数タイトルを分
 け合う渡辺明だろう。渡辺は竜王を9連覇したよ
 うに二日制のタイトル戦に強い(タイトル29期中
 18期が二日制)。また作戦選択も巧妙で相手が何
 を考えているかを読み取るのがうまい。渡辺が持
 つ二日制の名人や王将に挑戦したときにどんな戦
 いをするのか、楽しみである
    (記録は2021年10月27日現在)


 【科学・医療】

コロナ禍の受信控えが生んだ1万人の
             未発見がん患者

   糸井隆夫  東京医科大学教授

・新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)
 はわれわれの生活を激変させた。当初多くの人は
 ”たかがひどいかぜでしょ”とたかを括っていた
  これまで人類が経験した最悪のパンデミックは
 約100年前のインフルエンザウイルスによるスペ
 インかぜである。収束までに計3波の襲来があり
 2年以上の歳月を要した。世界の3割の人が感染し
 死亡数2千万人以上とされている。一方、新型コ
 ロナは1年半の時点で世界の感染者数が2億2千万
 人、死者460万人、日本の感染者数は累計160万
 人、死亡数は1万6千人を超えており、未だ収束の
 見通しが立っていない。

        (中略)

・新型コロナによる受診の遅れが人々の健康に甚大
 な影響を及ぼす可能性が指摘されている。特に、
 日本では2人に1人がかかり、3人にひとりは亡く
 なるがんは、死亡数が全世界で年間960万人、
 日本で38万人であり、新型コロナによる死亡数
 をはるかに上回っている。

・日本対がん協会によれば、2020年、5つの対策型
 がん検診(胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、
 子宮頸がん)の受信者は前年から172万9305人
 減少し、対前年比30.5%減と大幅に減少してお
 り、計約2千人のがんが未発見となっている可能
 性がある。さらには他のがん検診や、別の病気
 の治療中に偶然発見されるがんなども合わせれ
 ば、2020年の日本では少なく見積っても1万人
 以上のがんが未発見となっていることを懸念し 
 ている。

        (中略)

・無症状の人のがんの発見にはがん検診・健診
 が有効である。最新の系統的レビューによれば
 世界各国のがん検診(肺、胃、大腸、乳、前立
 腺)では10%の受診者が予定の検診をキャンセ
 ルあるいは延期としており、検査によっては前
 年比70%以上も検査数が減少していた。それに
 より、がん全体として10%以上、消化器がんな
 どは驚くことに35%もがん診断(発見)が減っ
 たのである。ちなみに検診延期期間の点から調
 べると、3ヵ月延期で7%、6か月延期で14%の
 診断数の低下となることが報告されており、延
 期した場合でもできるだけ早期の再受診が必要
 であるといえる。

・食道、胃、大腸、膵臓、胆道がんなどの消化器
 がん発見の主な契機は内視鏡検査である。検診
 ・健診からの2次検査や有症状者の受診控えに
 よる内視鏡検査数減少により、2020年の時点で
 もがん発見がそれぞれ、72%、37%、52%、19%
 に減少したとする報告もあり、特に膵がんなど
 の予後不良ながんの早期発見、早期治療の遅れ
 が、今後われわれの健康へ甚大な影響を及ぼす
 ことも懸念されている。

        (中略)

・コロナ禍といえども、がんに対してはしっかり
 とした戦略を立てる必要がある。パンデミック
 などの不測の事態においても、安全に受診でき
 る健診・検診システムの構築も必要である。
 海外の先進国ではすでに、オンライン診療は定
 着してきており、来院しない有症状患者の診察
 も可能である。また、大腸がん検診では自宅で
 自分で便採取を行い、検体を郵送するシステム
 もできている。(ホーム・セルフスクリーニン
 グ)。日本もこの機会にがん診療におけるこう
 したハード面を作り上げることが喫緊の課題で
 ある。


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「文藝春秋  2022年の論点」は様々な話題で
 溢れています。

 今回はその中のほんの一部をご紹介させていた
だいたに過ぎません。1年かけてゆっくり読むの
もちょっとシンドイくらいです (苦笑)

 アモリ通信を始めて、いつものように感じる
こと。自分が知っていることは世の中のほんの
一部に過ぎない。

 一生かかっても、世の中のほんの一部のこと
を知るに過ぎない。

 そんな当たり前のことを、今年は70歳まで、
あと2年になる爺様が気付いている訳ですが、
昨年から、「70代の青春」という言葉を意識
するようになりました。

 心身の健康に気を使いながら、まだまだ
人生を楽しむべく、知力と体力を分相応に磨い
てリフレッシュして若返り、マイペースで
(別途:ジコチュ~ともいう???)で時間を
楽しんでいこうと思います。

101歳ピンピンコロリまでまだ33年ある(^^♪


◎◎さんは、
「水素エンジンが新たなキーワード」、
「藤井聡太は将棋の神様になれるか」、
「コロナ禍でがんの発見が遅れている」

上記3点では、どれがもっともピンとくるでし
ょうか。

どうでもいいことかな???(苦笑&💦)


ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。


◎◎さんの幸運な日々を祈念します。

 

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