【アモリ通信271:新説:明治維新】  20200715



福島清隆 さん


こんにちは。


SILアカデミー 1on1 オンライン顧問 福島塾
塾長の福島清隆です。

本日のテーマは「新説・明治維新」です。

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 西鋭夫講演録
 新説・明治維新

    西鋭夫  
        2980円+税  ダイレクト出版

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 西鋭夫
 リアルラストサムライの異名を持つ
 スタンフォード大学フ-ヴァー研究所教授

 1941年12月大阪生まれ。
 関西学院大学文学部卒業後、ワシントン大学大学
 院に学ぶ。同大学院で修士号と博士号取得(国際
 政治・教育学博士)。ウォルター・トンプソン広
 告代理店に勤務後、1977年よりスタンフォード大
 フーヴァー研究所博士号取得研究員。現在、スタ
 ンフォード大学フーヴァー研究所教授。著作にベ
 ストセラー「國破れてマッカーサー」「日米魂力
 戦」などがある。

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アモリ通信過去号で「CIAにスカウトされた日」
で紹介した西鋭夫氏。
何も知らない頃は、ちょっとヤバイ世界の敬遠した
方がいい人物か・・・と思っていたのですが、いつ
ものこととはいえ、世の中には「マスコミには(
めったなことでは)登場しない、「スゴイ人」が
沢山いるもんだな」と、アモリ通信の継続で新たな
発見に出会うことしばしばです。

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イントロダクション
第一章 「日・米」比較教育考
第二章 大英帝国の繁栄と欲望
第三章 明治維新に隠された「謎」
第四章 美学の国・ニッポン
第五章 日本文明の「魂」

C●LUMN CIAにスカウトされた日

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今回は、上記の中で
 第三章 明治維新に隠された「謎」 から
ポイントを抜粋してご紹介します(P33~P50)




「第三章 明治維新に隠された「謎」

〇 忍び寄るアメリカと黒船来航

・1853年(嘉永6)年、アメリカから海賊がや
 ってきました。ペリー提督です。
 「何しに来た?」
 「太平洋を渡って何しに来たんだ、ここまで」
 「俺たちが一度でもお前にちょっかいを出したん
  か?」
・日本は色めき立ちますが、そもそもペリー提督は
 「太平洋艦隊」ではありません。アメリカの東イ
 ンド会社の艦隊です。
・アメリカは太平洋でクジラを捕りまくって、クジ
 ラが残っているのは日本近海だけという状況でし
 た。
・「あの島をオープンにしてやろう」
・「オープンにしなきゃ大砲で撃つぞ。江戸城に
  ぶち込んでやるぞ」と脅し、実際にズバーンと
 大砲を打った。
・それを見た徳川幕府は、完全にビビってしまいま
 した。


〇 ”お金のあとを追いかけろ”

・そんな徳川幕府を見ていた薩摩・長州・土佐の
 お兄ちゃんたち。
 「こいつらを潰して、新しい国を作る・・・!」
 私たちはそう習ってきました。しかし、そんな
 美しい話ではありません。
・明治維新は、維新が成功した直後から御用学者
 がいて、明治維新について新しい歴史を書き始め
 ました。
◎ その1つの例が、みなさんもよくご存知の
 坂本龍馬。
・確かに彼は維新の風雲児です。
 しかし、龍馬の旅行費は誰が出したのか?。船に
 乗るお金、宿に泊まるお金。ご飯を食べるお金。
 それらは誰が出したんだ?
・オイ。龍馬、おまえのスポンサーは誰だ?
 明治維新をおこすためのお金は誰が出した?--
 私が声を大にして言いたいのがこのことだ。
・私がアメリカで勉強しているとき、最初に教授か
 ら習ったのは「Follow the Money」--お金がど
 う動いたか、そのあとを追いかけろということで
 す。


○ グラバー邸の「隠し部屋」

・グラバー邸の二階に、大きな「隠し部屋」がある
 のをご存知でしょうか。1987年に見つかりました
・それが発見されたのは、ようやく現代に入ってか
 ら。それまで、そんな部屋の存在は知られていま
 せんでした。
・幕末の世、薩摩、長州、土佐の脱藩浪士は、あち
 こちから追われて、みんな命からがら逃げていた
  でも不思議なことに、長崎に行ったあとには行
 方不明になってしまう。その理由が、この部屋の
 存在で明らかになりました。
 (省略:勝海舟が所長で、坂本龍馬は副所長の
  神戸海軍操練所は、わずか1年で閉鎖された。
  幕府がお金を出してつくった機関なのに、倒幕
  の思想を持った人たちが集う場所になってしま
  い、幕府にとっては「ふざけるな」という話)



○ 薩長同盟とお金の流れ

・勝海舟の海軍操練所が閉鎖されたあと、坂本龍馬
 は長崎で亀山社中ーーのちの海援隊を立ち上げま
 す。
・(省略:大げんかして殺し合っている薩摩と長州
 に同盟を結ばせて、運命共同体をつくらせようと
 した。そこで薩摩の名義で鉄砲と大砲を買い、
 それを長州に持って行って、
 「お前たち、これをあげるから、一緒にやろう」
 と持ちかけたわけです。
・しかし、膨大な量の武器・弾薬、それからそれを
 積んだ船。そのお金はどこから出たのか?
 そんなお金を誰が出したのか?
・グラバーが武器・弾薬を調達したことはわかって
 いる。彼が自分の母国であるスコットランドに注
 文を出して、軍艦を作ってもらい、日本に運んだ
  しかし、誰かが金を出さなければ、グラバーも
 武器は買えない。約束手形で購入しているんだか
 ら。
・そのお金を出したのは誰だ?
 グラバー本人か? グラバーのバックにいたジャ
 ーディン・マセソンか? それとも薩摩が琉球の
 砂糖密輸で儲けた金か?


○ 脱藩藩士を支援する土佐藩の不思議

・グラバーと岩崎弥太郎ーーー今の三菱が手を握り
 合っていたことも判明している。
・生まれて初めて大金を持たせてもらった弥太郎く
 ん。訪ねていった龍馬くんが留守だったので、
 長崎の遊郭で金を使いまくって、全部なくなっち
 ゃった。
 岩崎は愕然として、切腹するつもりで高知・土佐
 に帰ります。
 しかし、高知のお殿様はよほど岩崎を買っていた
 のか、もう一度金をやって、再び「龍馬を助けて
 やれ」と言う。
・昔、お殿様の許可なしで脱藩すると、刺客を送ら
 れて暗殺されても文句は言えませんでした。
 坂本龍馬は脱藩したはずなのに、土佐藩と何の縁
 も切れていません。
・龍馬がつくった海援隊はいわば海軍。龍馬の私立
 の海軍。絶えずお金がない。働いていない男たち
 を50人も60人も抱えているから当然です。
・しかし、龍馬は動き回ります。
 「薩摩と土佐と長州と肥前が一緒になったら絶対
 に何かできる」
・・・・話ができ過ぎています。そんな美しい話。
・「明治維新」というと、日本人の知能・知力が、
 突然中止してしまうのです。まるで、「動くなよ
 」「壊すなよ」といわんばかりに。
・だから私のように、「お金はどうしたのか?軍資
 金はどこから出てきたのか? 財源は誰なのか?
 」という質問は、誰もしません。


○ 高杉晋作と中国の惨状

・晋作が見た広東の街の状態は、吐き気がするほど
 の凄まじさです。広東に入ったとき、もう欧米列
 強の軍艦と商船がびっしりで、陸が見えなかった
  欧米列強は中国人を人間とも思っていないし、
 家畜よりも役に立たない群れだと思っていました
・この光景を高杉晋作は見た。
 「オレたちが国を作り直すときには、絶対に欧米
 列強に手を貸してもらってはいけない」
・そう書いている。彼は日記をつけていた。
 高杉晋作は結核に侵されており、明治維新の1年
 前、1867年に血を吐きながら死にました。
・坂本龍馬が暗殺されたのも同じ年です。
・誰が龍馬を殺した? 誰が金を出したのかもわか
 らなければ、誰が殺したかもわからない。それは
 本当にわからなかったのか?。それとも隠しまく
 ったのか?


○ イギリスの魔の手

◎明治維新とは、すべてイギリスのアジア戦略です
  イギリスのアジア戦略の上に明治維新がある。
・自国の人間を犠牲にするより賢いことは、他国の
 人間に戦わせることです。
・香港から北を見ると、タツノオトシゴのような形
 をした、軍力もなく、何も知らない島がドターッ
 と横になっている。黄金の国・ジパングと言われ
 た島です。
・「よし、次はあの島だ。そこで現地のテロリスト
 を養成して、そいつらに闘わせろ。武器や作戦は
 こちらで提供するから、内戦を起こさせろ」--
 イギリスはそう考えた。
・みなさん・・・・・(簡略)
 徳川幕府には100万の兵がいた。
 戊辰戦争の緒戦である「鳥羽・伏見の戦い」では
 幕府軍15000人、「官軍」の新政府軍5000人。
 幕府軍のほうが圧倒的に兵力が上回っていた。
 征夷大将軍・徳川慶喜は、大阪城で、駆け上がっ
 てくる反乱軍を待ち受けている。
 正面衝突をしたら、西郷隆盛はあそこで終わりの
 はずでした。
 ところが、フタを開けてみれば官軍のボロ勝ち。
・薩摩・長州・土佐の官軍は完全に勝利を手にして
 いたのに、なぜわざわざ日本を縦断して、会津若
 松まで行って皆殺し、上野公園でも皆殺し、函館
 まで行って皆殺しにしたのか。
・日本の侍は、降参したらそこまで殺しません。
 「親分を出せ、切腹だ」で終わり。それが日本の
 侍の伝統だった。


○ 「江戸無血開城」は誰のシナリオ?

 (アヘンに関して記載・・・簡略)
・イギリスとアメリカが突然品行方正になってくれ
 たとは考えにくい。 
・「日本だけはアヘン売っちゃいけない」というだ
 ろうか。そんなわけがない。そんな生易しい世界
 か。香港にくるまで、イギリスは何百万人殺した
 のか。日本ではイギリスは1人も殺さない。「お
 互いにやりなさい」と申し合わせる。
 それで薩摩・長州・土佐の官軍と、幕府の賊軍と
 で戦って、幕府はひとたまりもなく負けちゃった
◎負けた理由は、官軍は天皇の「御旗」を持ってい
 たからだと。天皇陛下から旗をもらったから、
 薩摩・長州・土佐は官軍で、幕府の100万人の侍
 は「へへ~」となっちゃった。
・誰がそんな話をつくったのか。
・その後、勝海舟と西郷隆盛が話し合って、有名な
 「江戸無血開城」をやりました。
 「さすが勝海舟」「さすが西郷隆盛」という美し
 い話ができ上がっている。
・しかし、そんなことをあの2人で決められるのか
・誰かの許可がいるでしょう。それとも、誰かが
 シナリオを書いたのか?
◎もちろん、シナリオです。あれは儀式です。江戸
 を焼いてほしくないのは誰か?
◎そう、イギリスです。


○ 「砂上の歴史」はもういらない!

・みなさん、なぜ江戸幕府はあれほど弱かったか。
・理由は簡単です。江戸時代250年、一度も戦争し
 ていないからです。武器なんていらなかった。
 ところが、明治維新になってから1945年まで、
 日本は70年間、戦争をやりまくった。
・文明開化の「文明」とは、ヨーロッパの文明、
 アングロサクソンの文明のこと。
 脱亜入欧というのは、グローバル化・国際化を
 しなければいけないということ。
 幕府は封建主義で劣っていたと考えられ、明治
 では中央集権になって、意見を全部言わせず、
 士農工商はよくないとサムライをやめさせた。
・その代わり何をした?イギリスのマネをして、
 貴族制度を作りました。
・なぜ京都の御所にいた天皇陛下が、敵のお城で
 ある江戸城に行かなければならない?
 「天皇を政治的に使ってはいけない」という意
 見がありますが、最初に天皇陛下を政治利用し
 たのはあのときでしょう。
・私たちが真実を追求しようとすると、都合の
 悪い事柄にいっぱい出会います。
 しかし、真実を知らないと、その上に作った
 建物はガラガラと崩れてしまう。


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坂本龍馬に対するイメージが少し変わってしまい
ました。
(坂本龍馬のファンからは怒られそうですが・・)


過日、御紹介したケント・ギルバート氏の
「不平等条約」にある明治維新観と随分違うなと
も思いました。


◎もちろん、シナリオです。あれは儀式です。江戸
 を焼いてほしくないのは誰か?
◎そう、イギリスです。


なるほど、ケント氏はアメリカ人だし、現在のイギ
リスは、かってのイギリスほどの国力はないだろう
し。

これからアメリカが没落して、中国がもっともっと
のし上がっていくのか・・・・・・

それだけはご勘弁を・・・・・


未来を見るには過去から学ぶことが大切ですが、
さて、日本はどのように国際的に生き抜いていった
らいいのでしょう。


藤井厳喜氏は、大の中国嫌いのようで、中国と関わ
らないことを勧めています。

しかし、すぐヨコの大国。経済的に関わらない訳に
はいかないでしょう。
(あの面倒な半島の2国ならまだしも・・・)


「利用され、利用し尽くす」


かって、中国で仕事をしていた時代、中国に常駐し
中国の為に骨身を惜しんで働いているとばかり思っ
ていた某氏が、日本でのあるセミナーで発した言葉

この言葉を聞いた時、あの人があんなことを言うの
か、と少なからず驚きました。

色々な方が、現状に不満をぶち上げ非難しますが、
自国第一主義の覇権国家に囲まれた日本が国際社会
で強かに生き抜くにはこれしかないのではないか。

アメリカに対しても、中国に対しても、その他の国
に対しても、日本は決して経済力だけは失わず、
    「利用され、利用し尽くす」
これしかないのではないか、ふと、そう私は思って
しまいます。

もちろん、相応の(国際)政治力と軍事力が不可欠
であることが必須条件であると私は考えます。




福島さんは、明治維新のバックには「イギリ
スのシナリオ」があった。
坂本龍馬は、恐らくイギリスから金銭的支援を受け
ていた、という説があるとしたら、どう思われます
か。



ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。




福島さんの幸運な日々を祈念します。




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