【アモリ通信193:神田正・川村隆】   20190109


福島清隆 さん


こんにちは。


キャッシュフローコーチ &
   リスクマネージャーの福島清隆です。
本日のテーマは
  「 神田正・川村隆 」です。

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  編集者インタビュー

 日経ビジネス2018.10.29   神田 正
  (ハイディ日高会長)

 日経ビジネス2018.10.22   川村 隆
  (東京電力ホールディングス会長)

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2019年2週目で通常ペース突入(^^♪
(実際は数週間前に原稿の骨子は仕込み済みですが
・・・)

4年目に突入した我がアモリ通信。
「あんなモン、読んでも最初の数行で、最後まで読
む人なんかいないよ・・・」と某氏のご託宣にメゲ
ズにコツコツと継続する変な爺さんをこれからも続
けます(^^♪

たまにでも、最後まで読んでくださっているごく少
数の方々との信頼を築き上げ、それをコツコツと大
きくしていきたいと、101歳までガンバル変な爺
さん(×2)を続けます (笑)


さて、そうはいうものの、毎週のネタの仕込みは結
構タイヘンです。

今回は上記2氏の記事を纏めます。

(そうはいうものの、まとめている内に、関心のあ
る方は実際の記事を読まれた方がいいと思うように
なりました。今回は本記事をpdf化しました)

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編集長インタビュー

勤め人のインフラになる 
[ハイディ日高会長]    神田 正


首都圏で約400店の中華料理店チェーン「日高屋
」を展開する。深夜営業、駅前立地、「ちょい飲み
」など独自の嗅覚で時代のニーズを捉えていた。

低価格の居酒屋にも参入。巨大な胃袋・東京を徹底
攻略する。


〇 どうやってここまで成功したのか

・特別なことは何もしてません。
・驚くほどおいしいというわけではない。
・だけど店を出すところは、みんな成功していく。
・25年ほど前33円億だった売上は、12倍の
 406億円(2018年2月期)になりました。


〇 飲食店に興味があったのですか

・全然なかった。
・私の家は埼玉県の田舎の村一番の貧乏でした。
・父は満州に出征した傷で早くに死んでしまい、
 お袋がゴルフ場でキャディをしながら4人の子
 供を育てました。
・私は中学を卒業すると、いろいろな仕事を転々
 としました。
・飽きっぽい性格で、20種類くらいの仕事をしま
 したが、どれも長続きしなかった。


〇 それなのにラーメンは続けた。 
  なぜでしょうか。

・お金に飢えていた
・「現金商売」の魅力に取りつかれたんですよ。
 貧乏な家に育ったから。
・ラーメン屋の出前持ちを始めて、現金をポケット
 に入れて帰ってくるのが、理屈抜きに嬉しかった
・自分のお金じゃないんですけど、キャベツやネギ
 の仕入れがツケで買える。それが夜になると5万
 ~6万円の売上金に化ける。
・現金が先に入ってきて、支払いは後。キャッシュ
 フローがいいんですよ。


〇 独立してから事業が軌道に乗るまでのポイント
  は何でしょうか?

・一言でいえば、他の人が面倒だと思って避けるこ
 とをやってきました。
・駅前を観察して、時代の動きを見抜いた。
 面倒で人がやらないことにこそ、ニーズがある。
・ある店の営業を引き継いだ時にやったこと。
 この店は立地が悪かったが・・・
 1つ目は御用聞き。2つ目は深夜営業。
 これで成功・成長した。


〇 なぜ他の飲食店は深夜営業をしなかったんでし
  ょう

・そこまでやらなくても食えたからではないですか
・銀座や新宿みたいな一等地で店を始めていたら、
 深夜までやろうとは思わなかったでしょうね。


〇 日高屋は今、ほとんどのお店が駅前にあります
  これもその時の苦労が土台になっているのです
  か。

・そうです。3軒目の店は大宮から東京方面に向か
 う途中の蕨駅前に出しました。駅前なら本当に売
 れるのか心配で、何日か夜、街頭に立って人の流
 れを観察しました。
 その様子がよほど怪しかったんでしょうね。お巡
 りさんが来て「昨日もここにいたけど何をやって
 るの。ちょっと署まで来なさい」と言うんです。

 事情を説明すると分かってくれて、最後は「この
 店は売れますよ」って太鼓判を押してくれた。
 今の日高屋の形はここで決まりました。


〇 当時ラーメン店は個人で営業するのが常識だっ
  たはずです。なぜ多店舗化しようと思ったので
  すか。

・時代の動きを見抜いたと思います。
 外食が大きなビジネスになると感じました。
 駅前の屋台も消えていくと予想しました。
 行政が衛生面で露店を許さなくなるだろうし、駅
 前が整備された屋台は邪魔になる。
 それなら駅の屋台のお客さんの受け皿になろうと
 考えたんです。

〇 実際に多店舗展開するには、難しい点もあった
  のでは。

〇 昼の食事だけでない需要をつかむ工夫もしてい
  ます。

〇 首都圏で600店を目的に掲げてきました。
  既に7合目ですが、その先はどんな成長を目指
  していますか。

〇 トータルでどの程度まで店を増やす考えでしょ
  うか。

〇 中華と焼き鳥は顧客を侵食しあうことはないで
  すか。

〇 成功の秘訣は立地の妙にあると思います。今も
  自分で選ぶのですか。

〇 経営の最前線で走り続けてきました。何が原動
  力になったんでしょう。

・間違いなく会社を支えてくれた社員の皆さんの存
 在が大きい。
・数年前から年3回ほど、ホテルの広間を借り切っ
 てパート社員の方を食事に招待する「感謝の集い
 」をしています。
・年齢が年齢ですから、先々の相続のことも考えま
 す。 (中略)
 できるだけ社員に譲ることに決めました。
 10億円分なら1000人に100万円ずつ渡せ
 ますから。

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神田正川村隆
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編集長インタビュー

エネルギーは100年仕事 
[東京電力ホールディングス会長]  川村 隆

50代の改革派社長とタッグを組んで1年。
「稼ぐ力という意識が根付いてきた」と手応えを感
じている。
その内に秘める日本のエネルギー改革への思いとは


〇 東京電力ホールディングス(東電)の会長にな
  られる際、引き受けるか悩まれたと聞きました
  が。

・もう年齢を重ねているので大変に躊躇しましたが
 短い期間ならやれるかな、ということで引き受け
 ました。 
・日本のエネルギー問題というのは、日本の死命を
 制するぐらいの大問題だと思っていますので。


〇 東電改革では日立製作所を立て直した手腕が期
  待されています。日立の時はどうすればよくな
  ると考えましたか。

・日立マクセルから日立に戻ってきた時にまず取り
 掛かったのは、事業ごとに赤字、黒字というのを
 きちっと出すことでした。
・例えば日立工場という単位ではなく、その中で赤
 のものをやめるだけでどーんと底上げになるんで
 す。
・やめちゃいけないものだったら、少し小さくして
 その中でも強い商品だけで頑張るとかね。
・つぶすだけなら社員は元気が出ないんです。
・成長戦略がどうしても必要なんですよ。
・成長しそうなものは何かと考えたら、鉄道事業が
 ありました。英国がちょうど総入れ替えの時期だ
 ったのです。


〇 タイミングも良かった

・(日立の現会長で経団連会長の)中西宏明君が英
 国で頑張ってくれて、10年かかって注文が取れ
 ました。列車運行制御システムも一緒に売り込み
 ました。車両のメンテナンスサービスもですね。


〇 改革には抵抗がなかったのですか。

・ありました。構造改革をすると、必ず諸先輩が怒
 鳴り込んでくる。
 「俺がやった仕事をどうしてやめるんだ」と。
 心苦しいけど、答えなきゃいけないわけなんです
 「あなたがやった仕事を残しておくと日立全体が
 つぶれてしまうんです」と。


〇 東電はいろいろ言ってくる人も日立以上に多い
  でしょう、仕事も競争環境にさらされていなか
  かった。1年間やられてどう感じましたか。

・まだまだ時間がかかることだと思いますが、東電
 社員は私が思っていたよりははるかに自由競争市
 場の中で頑張っていこうという気持ちが強い。
 正直感心しました。


〇 競争環境があるということだけでも、意識が変
  わるということですね。

・変わってきます。稼ぐ力なんていうことをみんな
 言うようになってきた。企業と言うのは別に金も
 うけをして稼ぐのは恥ずかしいことじゃない。
 それは企業の基本で、言ってみれば社会に付加価
 値をつくり出していることと同じで、その付加価
 値をみんなにちゃんと分けているんだと。


〇 具体的には。

・アジアには夜になると真っ暗になるところがいっ
 ぱいある。そういうところは太陽光か小水力電機
 をまず付けて、それで夜、明かりを照らしたり携
 帯の充電ができたりすることを考えています。
・その後は規模を拡大して、例えばコメの脱穀をす
 る機械を回すとか、そういう本当に身の回りのも
 のにくっついたような産業をちょっとやる。


〇 大規模な再生エネルギーに水力、海外。
  投資も相当必要になりそうです。

・これらの事業で年間1000億円の利益を出そう
 としています。当然投資も大規模なものになりま
 すが、まだ全体は見えていません。


〇 投資はそれこそ兆円単位になるのではないです
  か。

・なってきますね


〇原子力発電所のあり方はどう考えていますか。

・やはり収益のベースとなる稼ぐ事業が必要ですか
 ら動かしたい。原子力が一遍途切れると、廃炉作
 業をやる人材もいなくなってしまう。この作業を
 海外に発注できるのかとなります。


〇 再稼働や建設には時間をかけて理解を求めてい
  くしかない?

・ええ、そうですね。本当に時間をかけて、安全性 
 の説明をしてそれから地元にも地域振興のいろい
 な申し出をして、何とか再稼働につなげたい。


〇 エネルギーは企業活動や安全保障の面でも重要
  ですが、日本のエネルギー政策についてはどう
  お考えですか。

・今は国力があるから、LNG(液体天然ガス)でも石
 炭でも輸入できますが、この後人口がへっていく
 とどうでしょうか。
 エネルギー資源そのものの有限性の問題もありま
 す。100年、150年後は化石燃料に頼れなく
 なるかもしれない。ここ数年ではなく、長期的な
 対応策が必要になります。ざっと100年は視野
 に入れないといけない。

 〇 100年ですか

・そうです。100年で考えると企業も長期的なこ
 とを考えないといけない。今のような成長至上主
 義だと、企業は長期的なものは放棄せざるを得な
 くなりますね。


〇 エネルギーの方向性を決めるのは民間だけでも
  難しい。国が丸ごと担うとなるのも問題が出て
  きそうです。

〇 川村さんが会長であるうちに東電としての長期
  的な方向性は出せますか。

〇 やりたいですよね。

〇 小早川智明社長は若いですね。

〇 東電は今、そういうガバナンス(企業統治)体
  制になっている。

〇 取り巻きが悪いことを耳に入れなくなりますし

〇 当たり前のこととをやれるのかどうか。

〇 社長になることが目的という人も増えているよ
  うに感じます。

・社長になるために上がってきて、任期は4年だか
 ら4年やります、というものではないでしょう。
 社長というものは本当に何をやるのかというのを
 自分で考える人じゃなきゃダメです。

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神田正川村隆
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全くタイプの違う経営者へのインタビューでした。

極貧から事業を立ち上げ、最終的には百数十億円
分の自社株を社員に配るという神田正氏。

日立製作所を立て直し、今度は東京電力の再建に
尽力されている川村隆氏。

どちらも雲の上の人で、架空の人物、別世界の人
物のように私には思えてしまうのですが、これ程
の経営者でなくても、成功し、なお成長を続ける
経営者には、ご本人の確固たる信念、いわゆる
「哲学」があるように思います。

過日、ある勉強会で、成り行きの立場上、自分の
意見・感想を言わなければならない状況になり、
「成功している経営者に共通していることは、

1.ハートがある。
2.片腕がいる。
3.過去の失敗をプラスに変える考え方、熱意、
  能力がある。

などとエラソウナことを私は吹聴していました。

が、我ながら咄嗟にいいこと言うじゃないかと密か
に感じ入ったものです (汗)

神田氏、川村氏が同じ条件に当てはまるのか、もっ
ともっと次元の高い哲学を示されるかどうか、よく
分かりませんが、学ぶべき経営者のひとりであるこ
とに違いはありません。




福島さんはご自身の環境に照らし合わせて
経営を学ぶとしたら、神田氏と川村氏とでは、どち
らに、より感化されたいものをお感じになられるで
しょうか。




ご意見をお聞かせいただければ嬉しいです。




最後まで読んでいただきありがとうございます。




福島さんの幸運な日々を祈念します。





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